今月は『大地の再生 関東甲信越』の藤井麻紀子さんによる講座(フィールドワークと作業)でした。
緊急事態宣言下ですが、森の再生活動においては毎月の継続的な作業が重要であるため、屋外での作業に限定して開催いたしました。
はじめにフィールドワーク
参加者同士の自己紹介を終え、まずは前月までに作業してきた場所を一通り見ていくことにしました。
CoToLiの森の入り口から、川が流れている一番下の段まで。これは、風の入り口と出口になっているとのこと。風はS字に蛇行しながら上から下へ吹き降りていくので、わたしたちも風になった気持ちで、風の流れを考えながら下っていきました。
2月から毎月の作業を重ねてきて、森の中に緑が増えてきました。
土がむき出しになっていた斜面に作った土留め(柵:シガラミ)は、ちゃんと土が流れ落ちることを止めていて、周りには植物が生えてきています。
斜面と平面の境界線に点穴と水脈を作り、水と空気の通りを改善したことで、地面に生える苔にも変化が見られました(画像の左側が新たに生えてきた苔)。
柵(シガラミ)の補修
前月までに作っておいたシガラミが、度々の雨により解れてきていたので、午前中はシガラミの補強。もともとあったシガラミはそのままに(今の状態でちゃんと土が流れ落ちることを防いでいるため)、その下へ新たなシガラミを作って補強するかたちを採りました。
斜面に段切を入れて、炭、枝木、落ち葉を絡ませていきます。
土手の部分には、新たにシガラミを設置。
枝木と葉がきれいに絡み合い、美しい螺旋が仕上がりました。
土留めの階段作り
午後は、斜面を上り下りし続けることで踏み固められてしまった土の斜面に、土留めの階段を作る作業。
入り口付近は斜面が急な上に、土がむき出しだったので、今までも足を滑らせる人が多くいました。また、雨の度に土が流れ落ちている状態だったので、杭・丸太・石を使って大きめな土留め階段を作ることに。
斜面を段切して、焼き杭を打ち込み、炭を撒いて、枝木と葉でシガラミを作る。
焼き杭も、その場で焚き火をして、丸太の先を削って、焼いて、、、産地直送の当日便。
あらかじめ四角い焼き杭を作っておいたのですが、平らな面では水や空気がうまく循環しないようなので、丸太の焼き杭を作りました。
シガラミに丸太を置いたら、石を敷き詰めます。石は面を合わせるのではなく、『2つの点』で合わせていくのがポイント。面にしていくと、その部分は隙間がなくなるので、水と空気が流れなくなってしまいます。点でつなぎ、支えていくことで、空気と水が流れる隙間もできるとのこと。
男性パワー班の尽力により、入り口に階段ができました。
入り口付近には、もうひとつ入り口があり。ここも地面が丸出しで土が流れ放題だったので、丸太とおがくず、杉の皮で応急処置を実施。
土留めの階段作り〜その2
6月に作った土留めの階段も、補修を兼ねて、焼き杭と丸太を使った階段へ改修しました。
6月のレポートはこちら
斜面を段切したあと、炭を撒いて、枝木と枯れ葉のシガラミを作る。少し土を重ねて調整しながら、さらに炭と枝木と枯れ葉でシガラミを作ってミルフィーユ構造にして、階段完成です。
朝の9時から作業スタート。途中で休憩を細かく入れながら進めていましたが、午後は時間の経過を忘れるほどに作業へ没頭し、あっという間に終了時間(16時半)、、
今日の作業で森の中の表情がさらに柔らかくなりました。
次回(9月)は作業DAY、10月が講座となります。詳細が決まりましたら、改めてHPやFacebookページなどでお知らせします!
本日の講座へご参加いただいたみなさま、大変お疲れさまでした!