11月の作業DAYは、前回手入れをした茶畑に隣接した小中木エリア。
こちらも数年放置した結果、葛が木を覆うように茂り、根本は篠竹が繁茂し、屈んでも向こう側が見渡せないほどに藪化していました。
小屋の上にあたる部分の藪化が相対的に進んでおり、この小屋が水脈や風通しを分断してしまっていることが関係していそうです。
この小屋周辺に点穴を開けて改善を図りたいところですが、今回は藪化したところの整備に集中することにしました。
木の剪定は、愛川町(神奈川県愛甲郡)在住の『植木屋いしい』を営む石井康司さんにガイドいただきながら進行。
篠竹を払いながら、頭上の枝にかかった葛を取っていくと、段々と樹形が明らかになってきました。
葛の重みで枝が倒れ、それでも陽を求めて先へ先へ伸び続けて行った結果、アーチ状の空間ができあがっています。
枝を握ると容易に折れる枯れ枝が多数あり、力を入れずに折れるものを取り払い、枝が密集し過ぎているところは枝の分かれ目のところから間引いていき、風通しを良くしていきました。
チェーンソーを用いて枝を払う作業も行っていましたが、枝の流れを読まず、枝の途中でバッサリと切り落としていました。
このようにすると、切ったところから小枝が生え、小さな葉が密集し、風通しを阻害する要因になるとのこと(石井さん)。
チェーンソーは力の強い道具であり、何でも容易に切り取れてしまうため、自然の視点を忘れがちになります。
結果、人間本位の都合の良い切り方で自然を痛めつけてしまうので、まずはノコギリ鎌や手ノコギリといった「手道具」で感触、力の加減を覚えてから、力の強い道具を用いるのが良いようです。
作業後の状態がこちら。
枝葉の合間から向こうの景色がチラッと見えるようになり、斜面を風が吹き抜けるようになりました。
今回の作業はこれで終了です。
ちなみに…
昼食は鈴木シェフによるチャーハン、中華スープをいただきました。
地元の人からのけんちん汁や柿の差し入れもあり、みな大満足でした。
次回は12月3日(日)、キウイフルーツ畑の藪払いと通気浸透の改善処置を行います。
鈴木シェフのまかないランチも予定しています。