昨年(2023年)10月以来、2度目の大地の再生講座を開催しました。
雨天(気温が下がると雪)予報が心配されましたが、午前中はギリギリの小雨に収まってくれたため、予定通り斜面変換線への水脈づくりを実施しました。
この場所は台地になっていますが自然地形ではなく、だいぶ以前に重機で切り開かれ、盛り土をして形成された場所のため、地面が通常より硬い状態になっています。
平地も子どもたちが遊んでいたり、車の駐車で踏み固められているため、雨が降ると水が地面に浸透せず、水たまりとして残ってしまいます。
重機を用いて水脈を掘ると改善も早まりますが、人の手作業、手道具で行うことがこの場所の改善を継続していく上で大切なポイントと捉え、ツルハシや三角ホーを用いて水脈を掘っていきました。
掘ってみると予想以上に固く、盛り土をしたときに石やガラを埋め込んでいたこともわかり、掘ると結構な割合で石に当たるため、なかなか深く掘ることができません。
結果的に溝の浅い水脈でも、そこから土中の空気が抜け、空気が動き、水が縦に浸透していくきっかけとなります。
少しずつ地面の状態が改善していくので、その変化に期待したいと思います。
水脈を掘ったところが土で埋まらないよう、資材を入れていきます。
できるだけこの地で取れたものをそのまま使うことが、その場所にとっては自然。
イチジク畑が隣接しており、この秋冬に剪定したイチジクの枝と、近所で間伐した竹を資材として利用しました。
数メートル間隔で点穴も作り、ここにも枝と竹を利用。
竹は使いやすい長さに切り、さらに割って使いました。
水脈を作る時のポイントは「通気、通水、保水、保気、耐圧、濾過」。
これが満たされているかどうかを確認しながら仕上げていきました。
この水脈作りと並行して、ドラム缶を用いた竹炭作りも進めました。
間伐したばかりの青竹、さらに小雨で水分を多く含んだ状態だったため火力がなかなか上がらず、水脈の完成までに竹炭の仕上げが間に合わず…
後日、水脈に竹炭をまくようにしました。
ドラム缶の半分くらいの量ができました。
竹を焼きながらドラム缶の中にアルミホイルで包んださつまいもを投入しておいたので、炭の仕上がりとあわせて焼き芋も仕上がり。
作業後のからだに甘みが染み渡りました。
午前の作業はこれにて終了。
藤野プレーパークの運営さんが野菜スープ、焼き餅、おしるこを作ってくださったので、みんなでいただきました。
昼食中に雨が強さを増してきたため、作業は終了とし、室内での座学へ切り替え。
炭の機能と活用方法で盛り上がりつつ、今日の講座で感じたことや疑問、日頃の興味関心などをそれぞれシェアし合いました。
15時を過ぎた頃、雨も上がったため改めて屋外へ。
今回の現場の施主さんである石井清さん(石井農園)から、糸状菌を活用した農法の説明をしていただきました。
一旦上がった雨もまた降り出す予報だったため、今回は予定時刻より1時間早く講座終了とさせていただきました。
午後の座学&何でもシェア会にて、普段聞けない考え方や情報を得られたようで、「色々なインプットが得られてよかった」「面白いことをたくさん知れた」といった感想を参加者さんからいただきました。
普段は作業が中心となり、参加者同士でじっくり話を深める機会があまり設けられないので、このような形式も有意義であることを認識しました。
今後の講座で取り入れていければよいと思いました。
石井農園さんでの次回講座は5〜6月頃を予定していますので、詳細が決まりましたらWEBやSNSにてお知らせします。