くらぶの主な活動

地域資源の利活用を考え、地域の発展を目指した活動を長年展開してきました。

今までに実施してきた主な催しやイベントを紹介します。

古民家ツアー

藤野地区は大きな開発が行なわれなかったため、里山の昔ながらの風景が多く残っています。今では貴重になった古民家や土蔵も多数残されており、これらの歴史的建造物の保全・活用を目的に、横浜国立大学と相模原市との恊働事業として、神社や寺院、古民家など、藤野地区の歴史的建造物を巡るツアーを毎年開催しています。

現在も実際に生活で使われている古民家を見学でき、大勢の方にご参加いただいており、好評です。また、私たちもこのツアーをきっかけに藤野の歴史的建造物について理解を深め、調査や資料作成、保全活動を続けています。

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ふじの里山ウォーキング

藤野の自然と里山の暮らし、文化の一端を感じていただけるウォーキング(ハイキング)イベントです。

ウォーキングコースの途中で自然体験リーダーによる簡単なものづくりワークショップを体験いただいたり、里山文化を知っていただく一環として、昼食に郷土料理を用意しています。ご家族での参加も多く、参加者同士の交流や地元の方々との触れ合いも楽しめる人気のイベントとなっています。

気候変動の藤野学

2015年の終わり頃、白井信雄先生(当時、法政大学サステナビリティ研究所教授、現在、山陽学園大学地域マネジメント学部教授)から「“気候変動の地元学”を藤野でやってみませんか?」というお誘いを受けたことをきっかけにスタートした活動です。

地域で発生している気候変動の影響事例を調べ、その共有化を出発点にして、気候変動の将来にわたるリスク(および機会)を考えながら、自分たちでできる「自助」とみんなで行う「互助」の視点から、具体的な適応策を検討していきます。

ここ藤野は、ふるさと芸術村構想や持続可能なまちづくりなど、地域コミュニティ活動を市民主体の自発的なプロセスで実践してきたまちなので、この活動も有志の市民中心に進めていくことになり、「気候変動の藤野学」と名づけられました。

藤野ふる里まつり

「産業まつり(太陽の市場)」の主催が町から商工会に移行したことに伴い、ふじの里山くらぶが主催していた「ふじの里山まつり」と合体し、2008年より「藤野ふる里まつり」として共同で開催しています。

秋にふたつの祭りが重なることを避け、バザールが主体だった産業まつりと体験イベントが主体だった里山まつりが融合することで、各々の長所を包含した魅力ある祭りを目指したものです。

ステージ、展示、体験、バザーなど、さまざまな催しがあり、地域住民に限らず遠方からも多くの人が訪れる藤野のビッグイベントとなっています。

※コロナウイルス感染者抑制の為、2020年以降の開催は見送っています。

藤野駅前観光案内所「ふじのね」の立ち上げ

以前に「魅力あるまちづくり」について街頭アンケートをとったところ、駅前に観光案内所がほしいという意見が大多数を占めました。そこで、ふじの里山くらぶがJR東日本と相模原市に観光案内所設置の陳情に出向き、実現する運びとなりました。解体された古民家の古材を再利用し、藤野在住の芸術家に協力を仰いで作られた観光案内所「ふじのね」は、今では相模原市の西の玄関口。また「藤野らしさ」のシンボルとして、地域住民から観光客まで多くの人々に親しまれています。

藤野観光協会 | 森と湖と芸術のま...
藤野観光案内所 ふじのね | 藤野観光協会 | 森と湖と芸術のまち 藤野観光案内所 ふじのね(JR藤野駅前) 『ふじのね♪』は、藤野駅のすぐ横にあり、 藤野の観光やイベント情報を

みのりの郷事業

藤野の中でも特に里山の風情が色濃く残る沢井・佐野川エリア。陣馬山や生藤山を有し、多くのハイカーで賑わうこのエリアの地域活性化を目的に、地域のまちおこし団体の支援・協力を得て、県道沿いの里地・里山の整備、植樹、看板の設置などを行ないました。平成17年に県から委託を受けて取り組んだ地域活性化事業です。これが、のちの「にほんの里100選」の選考に大きな影響を及ぼしました。

にほんの里100選

2009年に、朝日新聞創刊130周年&森林文化協会30周年記念事業として公募された「にほんの里100選」に、ふじの里山くらぶが推薦した藤野の佐野川地区が、応募総数4474件の中から選ばれました。急斜面に作られたお茶畑や、古民家や土蔵が建ち並ぶ町並みが評価されました。これを機に、さらなる景観保全や地域活性化が図られています。

郷土資料館「ふじや」存続活動

国道20号の道路拡張に伴い、取り壊し予定だった郷土資料館「ふじや」。旧吉野宿の面影を残す建造物として、その歴史的価値から取り壊しを惜しむ声が多くありました。そこで横浜国大(大野先生)、商工会と歴史文化、及び建築学的価値を示した上で旧藤野町に陳情に行き、町も理解を示してくれたため、取り壊しを免れることになりました。今後、引き家をして場所をずらし、新たなまちおこしの拠点として、利用される予定です。

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土蔵の修復体験事業

藤野には、古民家とともに多くの土蔵があります。この土蔵の修復作業を、横浜国立大学の指導のもと、一般の方々も参加できる形で行ないました。土蔵の保全にも繋がり、参加者にとっては、伝統工法を実際に体験しながら学ぶことができる貴重な機会となりました。また、この時の体験が、その後の藤野地域における古民家保全の大きな原動力のひとつとなっています。

藤野の暮らしを考える集い

東日本大震災及び原発事故は、里山文化が残る藤野においても、今後の暮らしについて改めて考えさせられる大きな出来事となりました。そこで、震災から3ヶ月後の2011年6月26日、講師に藤野在住の医師、石橋了知氏を招いて「東日本大震災・原発事故から学ぶもの」と題したお話を伺い、その後、少人数に分かれて藤野でのこれからの暮らしについて思いや考えなどを話し合いました。今後も、継続して開催していく予定です。また、この集いを踏まえて、平成23年8月の藤野地区まちづくり懇談会では「まちの暮らしを見直し、再設計する」と題して、脱原発、代替エネルギー促進、節電、放射能汚染に対するモニタリングの実施などを市に要請し、実施されているものもあります。

マレットゴルフ教室

小学生から高齢者まで、誰でも気軽に楽しめると人気のマレットゴルフ。藤野には、神奈川県で唯一36ホールを有する「ふじのマレットゴルフ場」があります。

相模原市民の健康づくりの一環としてマレットゴルフ教室を開催(不定期)し、「やってみたいけれど機会がない」「何度かやっているけれどもう少ししっかり習ってみたい」という方向けに、里山の風景を眺めながら楽しんでいただく機会を設けています。

ふじの里山農園

ふじの里山くらぶ直営の貸し農園として、相模原市緑区名倉の葛原神社隣で運営していました(○年まで)。

遠くの山々まで見渡すことのできる眺望の開けた一角にあり、初めて畑をやる人には農機具を貸し出して気軽に始められるようにしました。都心在住で、週末にお出かけのついでに畑作業を楽しむ方や、近隣住民の方にご利用いただいていました。

山々に囲まれ、自然いっぱいの環境でする畑作業は爽快。里山のゆったりとした時間を楽しみながら、収穫の喜びを味わっていらっしゃいました。

カブトムシと椎茸採り

子どもたちに、動植物や自然の不思議さに実際に触れてもらい、自然に対して興味をもってもらおうと、親子で楽しめる自然体験として椎茸採りとカブト虫採り体験を毎年行ないました(現在は休止中)。椎茸は里山の貴重な食材。自分で採った椎茸はおいしさも格別です。