『陶秞舎(とうゆうしゃ)』には、陶磁器の「陶」に釉薬の「釉」、そして「舎」には「焼き物を研究、勉強できる場所」という意味が込められています。
陶磁器研究工房をコンセプトに、焼き物の技術を研究し続ける場所として、90年代後半に現在の場所(相模原市緑区 篠原)に工房を設けました。
ちなみに、藤野へ移住してきたのは80年代後半。
ご夫婦で結婚を機に中央線沿線で工房を探され、とあるワークショップで隣にいらっしゃった女性が藤野在住であったことをきっかけに藤野という場所を知り、移住。
吉野(吉野橋付近)に工房スペースを借りられ、その後、篠原へ移られたそうです。
誰でも学べる陶芸教室
オーナーの碓井直弘さん、吹田千明さん、お二人とも陶芸歴40年超の専門家。
陶秞舎の陶芸教室は、大学院レベルのことまで教えられる場所でもあり、初心者の人が気軽に学び始められる場所でもあります。
もともと、藤野に移住する前から六本木で陶芸教室を開催(週2日くらい、約7年間)していましたが、都内には設備が整った場所が少なかったため、藤野に工房を設け、「焼き物技術を磨きたい、高めたい」人向けに始めたのが現在の陶芸教室です。
最初のうちは近所の人たちが参加されていましたが、その中から「より専門的に」学ばれる方もいらっしゃいます。
窯はガス1台、電気が2台。
1,280度という高温で、中までしっかり焼き上げるので、丈夫で硬く、使いやすい陶器ができあがります。
土は滋賀県(琵琶湖)信楽のものを使用。
陶芸教室用に荒いものと細かいものをブレンドして、初心者でも作りやすく壊れにくいものにしています。
釉薬も本格的に研究しており、オリジナルの釉薬を110種類も作っています。
教室情報
所在地 | 神奈川県相模原市緑区牧野1221-4 |
営業時間 | 9:00-16:00 |
営業日 | 教室:金、土 / 体験:金(午後)、土、日(ふるさと納税のみ) |
TEL | 042-689-3533 |
申込方法 | ①以下いずれかのWEBサイトから、プランを選択してお申し込み アソビュー!、じゃらん、ふるさと納税 ②または直接お電話でお問い合わせください |
駐車場 | あり |
SNS | Facebook(陶釉舎) Instagram(@touyousha) |
ここを訪れる方からは
「同じ相模原市で、こんなに自然豊かなところがあったのね!」
とびっくりされることが多いです。
都会に近い田舎である藤野の面白さを体験していただき、自然の中でマイナスイオン受けながら、楽しく陶芸をしていただければと思います。(吹田さん)
陶器市〜人の集まる場所として
藤野の人気イベントのひとつである『陶器市』は、碓井さん・吹田さんが篠原へ工房を移した翌年に始めたところがルーツです。
移住した当時は、移住者が少なかった。地域への溶け込みにくさがあり、人の集まる場を提供しようと考えた。
当時周辺に住んでいた陶芸家に声をかけて、5人くらいで始めたもの。自分たちの裏も表も全部見せて、何をしているのかを地元の人たちに理解してもらおうと。
それが、焼き物を売る以上に必要なものだと考えていた(碓井さん)
以降、毎年開催し、2023年で22回目の開催(コロナ禍は開催中止していた)。
圏央道ができて湘南地域からの来訪者などが年々増える一方、その人たちを受け入れるスペースや人員・運営に限界が出てきたため、現在は2つに分けて開催しています。
十数名の陶芸家(2023年3月時点)、それぞれが持つ歴史を作品を通して感じていただければと思います。